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  • 不動産コラム
  • 2023.06.08

資金計画を考えよう! 諸費用も忘れずに

住宅購入には多額の費用がかかりますから、資金計画を入念に練る必要があります。

住宅購入にいくらかかるのか、住宅購入までにいくら貯めればよいのか、住宅ローンやその他借り入れはどう考えればよいのか、一つずつ計画が必要です。

それにはまず、かかる総コストの把握をしたうえで自己資金と借入れについて考える必要があります。

 

物件価格以外に「諸費用」も計算しよう

資金計画を立てるうえでは、まず物件価格と自己資金を基に、住宅ローンとして借りるお金を計算することが多いかもしれません。しかし、住宅を購入するときに支払うお金として、「諸費用」を忘れてはいけません。

諸費用とは、物件価格以外にかかってくるコストの総称です。新築なら物件価格の3~7%、中古では6~10%ほどとされています。物件の購入や建築のために必要な、各種税金や手数料のことであり、中古だと仲介手数料が加わる場合が多いので、高めになっています。

どこまでを諸費用に含めるのか難しいところですが、引越し代や近所のあいさつ回りのための粗品代、買い換える家具や電化製品などの代金がかかることもあるでしょう。これらの費用だけでも、合計で数十万円に達することも少なくありません。

以上を踏まえると、物件価格だけを見て「これなら買える!」と早合点するのは危険です。物件価格の10%ほどは諸費用+αとして必要になると考えた方が無難でしょう。

 

自己資金と住宅ローンの支払い

住宅購入用の資金は、自己資金と住宅ローンに分けられます。自己資金は、頭金や前述の諸費用の支払いに充てられることが多いです。

頭金の金額は、住宅購入資金の2割程度が目安です。頭金が少なすぎると、あとで住宅ローンの負担が重くなります。逆に、多すぎた場合、当座の生活資金が苦しくなってしまう可能性があります。手持ちの資金のうち、どれくらい住宅購入に振り分けられるか前もって検討が必要でしょう。

仮に頭金を多めに支払ったとしても、住宅ローンの支払いで家計が「火の車」となる世帯も少なくありません。会社の倒産やリストラ、減給などの事情によって収入が激減するリスクもつきものです。あらかじめライフプランを立てて、教育資金や老後資金などが「いつ」「いくら」必要になるかを見積もりましょう。

自己資金だけで住宅を購入できればベストですが、実際はほとんどの世帯が住宅ローンを利用することになります。生活を過度に苦しくするほどの額を借りることは、避けるべきでしょう。

 

父母・祖父母からの資金援助は期待できるか?

住宅購入資金は自己資金と住宅ローンで賄うとお伝えしましたが、住宅ローン以外にも家族・親戚の資金援助が期待できる場合もあるのではないでしょうか。もし期待できるのであれば、ぜひ検討したいものです。

父母や祖父母からの資金援助の形態には、「贈与」「借入れ」「共有」の3種類があります。「贈与」とは、親から資金をもらうことです。年間110万円を超えると贈与税の対象になりますが、住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税特例もありますので、適用できないかチェックしておきましょう。

次の「借入れ」とは、親から資金を借りることです。借りるだけなので贈与税はかからないのですが、税務署から「贈与したのを偽装しているだけではないか」と疑われてしまうケースもあります。親族間の取り決めであっても、契約書(借用書)を作成するとともに返済実績を残しておきましょう。

「共有」とは、父母や祖父母と自分たちが共同でお金を出し、不動産の共有登記を行うことです。購入する住宅の名義を共有にすることで、贈与でも借金でもないとアピールするわけです。この場合は贈与税の支払いや借金返済の義務が生じませんが、共同保有する父母や祖父母にも税金(不動産取得税や固定資産税)がかかります。また、保有者が亡くなったあとは住宅を相続する形になることがほとんどだと思いますので、相続税にも注意が必要です。